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▼南国さんへ
少々荒っぽいのですが、具体的に手順をお知らせします。
36mmのセンターナットとフォークトップの41mmナットは緩めておきます。
まず、ベアリングに損傷がないかの確かめ方です。
センターの36mmは緩めておいて、ベアリングのナットを工具を使わずに手で締められるだけ締めます。この状態でフロントタイヤを浮かせてハンドルを左右に切りますが、この時に少しでも引っかかり(クリック感、かすかですが)があれば、ベアリングに損傷があるので諦めてベアリングの交換です。このときのハンドルの抵抗感をしっかり覚えておきます。
これでOKなら、ベアリングのナットを1/8回転ほど工具(ピンスパナがなければプライヤーでも良い)で緩めます。すると、ハンドルを切るとき少し抵抗感が減りますので、これも覚えておきます。
次に、36mmのセンターナットを規定のトルクで締め込むと、ベアリングが締め付けられ、少し抵抗感が増えます。この時の軽さが、最初の手締めと変わらないならOKです。もし、ステアリングが重いようなら、センターナットを緩めて、ベアリングのナットを1/16回転だけ緩めてセンターナットを締めますし、軽すぎるようならベアリングのナットを1/16回転締め込んでセンターナットを締めます。
まれに、これでも軽くならないときは、ベアリングの損傷かベアリングレースが正確に打ち込まれていませんので、専門家に任せてください。
よく、ベアリングレースにベアリングの圧痕がついているトラブルがありますが、これはほとんどがベアリングの締め込み過ぎです。
ハンドルのブレをベアリングの抵抗で抑えるという話がありますが、これには賛成しかねます。スムースに回ってこそベアリングです。
以上は経験則からの方法ですが、要するにベアリングはセンターナットを締め付けても軽く動いて、なおかつガタがないようにすればよいということになります。
締めつけ過ぎは百害あって一利なしですが、緩みも害しかありません。
ベアリングのように強度の高い金属でも、走行時の衝撃のように一時的な荷重でなく、ナットにより限度以上の荷重を連続してかけると、塑性変形して損傷します。
健闘を祈ります。
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